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jacquelinege

情けは人の為ならず。

aereo190924

数年前の日本一時帰国のこと。

ジェノヴァーローマ·フィウミチーノ/ローマー東京(成田)のフライトだった。

ジェノヴァーローマ間の約1時間のフライトはともかく、

ローマー東京(成田)間は、たっぷり約12時間はあるので、

いつものように、通路側の席をお願いしていた。

搭乗して、トロリーやフィウミチーノ空港で駆け込み購入した

お土産の袋を頭上の棚にのせ、

PCバッグ兼、身の回り品の入ったバッグを

前席の下に入れると、

客室乗務員に年のための確認をした後、

携帯電話から1本の電話をかけていた。

イタリア語で話しているわたしの隣りの席に、

年の頃、60代半ばぐらいから70代前半ぐらいと見られる、

日本人女性がやって来て、

「どうぞよろしくお願いします〜」

と、明るい調子でわたしに声をかけた。

長旅の間、隣りの席になるということで、

そのことからの配慮の声がけなのだろう。

電話中のわたしは、立ち上がって、

婦人を内側の席の方に入れるよう通路に出ながら、

会釈で、その言葉に応えた。

見た感じでは、どうもイタリア(もしくは海外)をひとり旅するほど

海外旅行慣れしているような雰囲気ではなさそうだが、

何かのツアーにしては、こうして独りで座わるものなのか?

と、わたしは考えた。

しばらくすると、婦人とだいたい同年代ぐらいの男性が後方から歩いて来て、

婦人が座っているのを目にすると、

「あっ、席ここなんですね〜。わたしは、後ろの方なんですよ〜」

と、声をかけた。

ふたりの話し方から想像すると、

とても親しい友人、まして親戚というほどではなさそうで、

やはり、同じツアーでたまたま一緒になった旅行者同士なのでは?

という気がした。

それにしても、ツアーだったとしても、

みんな席がバラバラだったりするのね、と。

わたしは、他の参加者と一緒に飛行機に乗るようなツアーには、

日本国内でも海外でも参加したことがないので、

そういった場合のフライトでの席事情にはあまり明るくないのだけれど、

以前のフライトでツアー旅行者の人たちに囲まれる席配置になったことがあり、

その際には、添乗員さんも近くにいて、

点呼を取ったり、何かと参加者の方々のお世話をしていたのを

目の当たりにしたことがある。

そのことから、婦人がツアー旅行者だとすると、

席がバラバラでも、そのうち添乗員さんが様子を見に回って来るのだろうか、

と思った。

わたしは、こうした長時間(いや、短時間でもだが)のフライトで、

ひとりだったとしても、

近隣の席の方と知り合いになったり、

長くおしゃべりをしたりという経験がない。

それが、日本の方でも、外国の方でも。

特に拒んでいるわけでもないが、自ら話しかけるわけでもなく、

近隣の人からも必要最低限のこと(通路に出るために通してほしいとか、

機内食のトレイを手渡しした際のお礼だとか、など)以外に、

話しかけられないというだけのこと。

そして、それについて物足りなくも感じてはいなかった。

(もしかして、知らない人とでも席が近くなったよしみで、

話したいという人もいるのだろうけれど)



数時間が経って、隣りの婦人が、わたしに

「エクスキューズ ミ〜」

と、英語で声をかけてきた。

何故に英語??と思いつつ、

「はい?」

と、日本語で応えると、

「あ~、日本の方なんですね!」

と、安心した素振りで、そう言われた。

あっ、最初の時に、日本語で挨拶したけれど、

わたしはイタリア語で電話中で、

日本語で挨拶することなく会釈で応えただけだったので、

日本人だと思ったけれど、外国人なのかも?

と思っての、英語だったのかな?


わたしは席を立って、婦人を通した。

その時から、なんとなく、

わたしはフライト中の婦人のお世話係の役目をすることになった。。

たとえば、機内食が配られていた際に、

彼女は眠っていたため、

配膳されていなかったのだが、

他の乗客がまだ食事中だった間に目を覚ました彼女が横で、

起き抜けに、

「わたしの分は、置いていってくれなかったのね…」

とつぶやくので、

スタッフの方に声をかけて、

彼女の分の食事を持ってくださるよう頼んだり、

ドリンクサーブがなぜかとばされていたら、

またスタッフの方を呼んで、オーダーしたりと、

そういった細々としたことである。

彼女もまた、直接わたしにそういったことを依頼するのではなく、

「あ〜、緑茶、欲しかったのに、、、」

などともらして、

気配を感じ取ったわたしが、

気を回すことを期待しているように思えた

「ちょっと(スタッフの方を)呼びたいけど、言葉があれだから…」

と。

これが仕事だったら、普通のことなので、

慣れてはいるものの、

添乗員らしき人は、まだ一度も姿を現していないので、

(この時点では、婦人がツアー旅行者なのかどうかも明らかではないのだが)

どういうことなのかね?

と思った。

わたしもわたしで、直接お願いされるわけではないので、

気が付かないふりをするという選択肢もなきにしもあらずだったが、

乗りかかった船ということで、

非情に切り捨てるのも忍びないと、

頼まれてもいないお役目を続けていた。

モヤモヤすることもなかったと言えば、嘘になる。

やや燻る気持ちはあったけれど、

父がひとりでイタリアまで来た時のことを考えた。

彼は仕事のために長期海外出張した経験があり、

それこそ、わたしよりもフライト経験は多かった。

ただ、特に英語が流暢というのもわけでもなく、

話を聞けば、現地ではお迎えが待っていて、

言葉の面ではそれほど心配せず、お任せにすることも多々あったと。

そのため、初めてのヨーロッパで、

途中でトランジットが必要なフライトということで、

乗換えや移動などで少し心配をしたのだが、

結果としては、ほとんど問題なく、

ミラノのリナーテ空港の到着ゲートから出てくる姿を迎えることができた。

フライト中に、リモコンの使い方がよく分からず、悪戦苦闘していたら、

隣りの席のドイツ人かと思われる男性が手助けしてくれたとのことで、

フランクフルトの空港でのコントロールゲートのところで、

その方と目があった際にも、お互いに軽く会釈して、挨拶したと語った。

そうだよ、情けは人のためならず。

父が受けた親切を、わたしが他の人に返して、

そういう親切は巡り巡っていくのだ、と。

このご婦人から、直接、わたしに返って来ることはないかもしれないけれど、

わたしにも、恩を直接受けても返し切れていない相手が、

知っているひとにも、そして知らない人の中もいるのだろうから。


フライトもやや終わりに近付いて来た頃、

婦人が、参加していたツアーの話や、

どこに在住しているのかなどを話し出し、

わたしにも、そういったプライベートなことを質問した。

周囲の乗客は静かにしていて、

我感せずと言う体には一見、見えたが、

知らない人の中で、今、こんなプライベートな話題を

駄々漏れにしているなんて…

絶対、聴いている人、いるよね、、、

と、自意識過剰ぎみにも考えながら、話していた。

彼女の居住地とわたしの実家がある場所は、他県だったが、

子どもの頃、うちの方の県に在住していたと親近感を持って言われた。

その市は、わたしが通った高校のある場所だった。

参加していたツアーは、リーズナブルなだけにスパルタで、

毎日、早朝からローマの街を歩き回ったとも。

予測したとおり、ツアーに参加されていたとのことなので、

気になっていた添乗員さんについて尋ねたら、

同じ飛行機に乗っているはずだけれど、
 
どこに座っているかも分からないし、

安いツアーだからか?みな席がバラバラなのだ

というようなことを言われていた。

彼女は、子どもの頃から外国に憧れがあって、

ツアーでだけだが、イタリアも何回目かの訪問だったと。

おもむろに、イタリアの家庭料理はどんな感じなのか

とも尋ねられた。

いつもツアーに付いているレストランで食事をするが、

美味しくないこともあって(全てではないだろうけれど)、

イタリアの家庭料理はどうなんだろう?

と疑問に思っての質問だそうだ。


わたしたちのフライトが無事に成田空港に着く直前ぐらいだったか、

ようやく、婦人のツアーの添乗員さんが席の方へやって来た。

今まで、どこにいたの、、、??

この人のお役目は、機内では放免なのかね?? 

と思ったが、思っただけ。

もしかして、安ツアー付きなだけに、

彼女の報酬も、ものすごく安く、

会社から、フライト中はフリーでよいと言われているのかもしれない、

などと、良心的にも考えてあげた。 


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