しばらく映画館で映画を観ていなかったのですが、
夏の間、
チネマ・アペルト(野外映画館) がオープンになる機会に、
過ぎし秋冬春に見逃した映画で関心があるものを観にいっています~。
見た映画を紹介する前に・・・
わたしのよく行く映画館のオーナメントが またいっそう派手になってきていたので、 写真でご覧ください。。。
前は恐竜一頭だったのですが、 二頭になりまして、 その下にジャングル?ができました。。。 そして、青い滝なども。。。
こちらは、チャップリン。
警察の方も警備中・・・
って、何の映画の登場人物???
こんな風に、ちょっとテーマパーク系のオーナメントなんです。
ところで、ここからは、最近観た映画の紹介と感想になりますが、 一部ネタバレのところもありますので、 深く知りたくない方は、先を読むにあたってご検討ください~。
「Scusa ma ti chiamo amore」(スクーザ マ ティ キアーモ アモーレ)
悪いけど、「アモーレ」って呼ぶから! (より直訳風:ゴメン、でもあなたを「アモーレ」って呼ぶよ。)
*「amore」は、イタリア語で「愛」の意味ですが、愛する人(恋人や配偶者以外に、子どもなども 含む)への呼びかけとして使われます。後者の場合、英語でいう「ダーリン」や「ハニー」などと同様の使い方をしますが、類似するものに「tesoro(テゾーロ/第一の意味としては、宝物)」があります。日本語でいうと、配偶者間などで使われる「あなた/おまえ」などの呼びかけにあたりますが、日本語ではいまいちスウィーティーな感じが出にくいですね。(そういう文化ですかね。) たぶん、最近の人は奥さんでもご主人を「あなた~」とか呼ばないかな? ご主人/恋人(男性)からの「おまえ」はよくありそうですが。
監督:Federico Moccia 主演:Raoul Bova、Michela Quattrociocche 他
ストーリー:
アレックス(Alex/Raoul Bova)37歳、広告会社勤務。仕事でもプライベートでも上手くいっていたかのようだが、ある晩帰宅すると、一緒に住んでいた同年代の彼女が「探さないで」という手紙を残して出て行った後だった。翌朝、集中力も散漫のまま、車で職場に向かう途中、バイクと事故。幸い双方とも大事には至らないが、それをきっかけに、事故相手のニキ(Niki/Michela Quattrociocche)17歳が、アレックスの生活の一部として入り込んでくる。最初は、高校生の元気さと強引さを、かなり迷惑に感じるものの、ニキが同僚とは別の瑞々しい感性で、重要なコンペへ提出するアイデアを与えたことで、2人の仲は急接近。年齢差と立場の差に躊躇するアレックスだが、果たして、この恋の行方は如何に!?
「Tre metri sopra il cielo(トレ メトリ ソプラ イル チェーロ/空の上3メートル)」「Ho voglia di te(オ ヴォーリア ディ テ/キミが欲しい)」など、ティーンネージャーをはじめとする若者に共感を与え、絶大な人気があるFederico Moccia(フェデリコ・モッチャ/作家、脚本家、映画監督)の作品。
個人的な所感:
個人的には期待以上。というのも、人気の噂を耳にして、劇場公開の「Ho voglia di te」をかなり期待して観たものの、ストーリーの設定や雰囲気、主演のRiccardo Scamarcio(リッカルド・スカマルチョ/今、非常に人気がある若手イタリア俳優。日本人に例えて言うと、若き日の石原裕次郎みたいな感じ?)のワイルドさが、わたしの好みではないということで、わたし的には映画の評価もそれほど高くなかったので、今回もそれほど期待はしていなかった。(←なら、なぜ観にいった?というつっこみは無しで。)
ところが、本作品は、コミカルな台詞運びや、重くなりすぎず軽やかな雰囲気などで、気楽に楽しませる要素満載!個人的には、主演の
Raoul Bova (あっ!この人、日本でもイタリア映画祭で公開されていたFerzan Ozpetek監督(今回のヴェネツィア映画祭にもコンピティション部門に出品、日本のイタリア映画祭にも数回、作品が公開されていますね)の「向かいの窓(La finestra di fronte)」にも出演してましたね!)のキャスティングも悪くないと思ったのと、
何と言っても、わたしのお気に入りのアーティスト、
Zero Assoluto の曲がメインテーマ、さらにサウンドトラックにも数曲入っていて、「Ho voglia di te」に続き、映画内にもアーティストZero Assoluto役として出演しているのが非常に嬉しいところ。(←キミはRagazzinaかっ!)
ストーリーの設定としては、17歳女子と37歳男性の組み合わせに、17歳女子が20歳年上の大人の男性に憧れるのは分からなくもないが、37歳大人の男性が高校生の女のコと関係を始めるのは、現実的には社会的にもなかなか障害がありそうな模様。まあ、同じ20歳差でも、年齢がズレるだけでけっこう印象は異なるし、この世の中にはたくさんそういうカップルは存在すると思うが、映画では、ニキの両親がアレックスとほとんど変わらない年齢の同世代というところ以外は、あまりそういった重さや苦悩などを感じさせないところが、エンターテイメントとして観客を楽しませる理由のひとつと思われる。
5点満点中、4はあげます!
「Parlami d’amore」(パルラミ ダモーレ)
愛について話して
監督:Silvio Muccino 主演:Silvio Muccino、Aitana Sanchez-Gijon 他
ストーリー:
ある土砂降りの夜、サッシャ(Sasha/Silvio Muccino)とニコール(Nicole/Aitana Sanchez-Gijon)はお互いの車で事故を起こす。その事故に巻き込まれた犬を近くの動物病院に連れて行くところから2人のストーリーは始まる。事故から2週間後、ニコールは保険会社からサッシャの居住地を聞き、彼が住み込みで働く工房を訪ね、すぐに連絡しなかったことをわびる。犬は回復して、サッシャに飼われることになっていた。 両親が麻薬中毒患者で、その治療更正施設で生まれ、施設を出て行った父に次いで、母も彼が6歳の時にひとりおいて施設をあとにしたため、長い間孤独と向き合ってきたサッシャと、フランス人で精神分析セラピストのニコール。サッシャは、大人で落ち着いたニコールに心を開き、自己のこと、初恋の人のことなどを話していくなかで、彼女から色々とアドバイスを受けていく。が、そんなニコールにも重い過去から逃げて来た事実と、自分が無理に合わせている現実の生活に密かに苦しんでいた。
若手俳優として、わりと人気のあるSilvio Muccinoの自作・監督・主演作品。
個人的な所感:
映画の分類として、「ロマンティック系」とされていたが、たしかに恋愛要素は含まれるものの、登場人物の生い立ちや場面の設定などの比率からして、「ドラマティック系/シリアス系」の要素がかなり強く、複数の重い要素やテーマが含まれている作品。 その重い要素が多岐に渡りすぎているので、最終的な結末にたどり着いても、今ひとつすっきりしない感が残った。
Silvio Muccinoの兄は、著名は映画監督のGabriele Muccinoだが、Gabrieleの作品が人物の心理描写において細かで、リアリティーあるストーリー設定で観客に訴えるところがあるのに対して、本作品は、夢想観がやや強く、デカダンな雰囲気が漂う。最終的に大筋についてはまとめたようにも見えるが、鑑賞後になんとなく中途半端な印象が残った。B級とは言わないが、改善の余地はあると思われる。
脚本家・映画監督としは、これからの成長を期待・・・ということで、3点ぐらい。
Silvio Muccinoファンには、ビジュアル的に、まあ観て損はないと思うけど、 兄の監督Gabriele Muccinoファンには、作品としてはどうかなー・・・ってところ。
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